仕事の山と山の間隙を縫って、行ってまいりました。
『琉球ロマネスク・テンペスト』に。
http://www.tempest2011.jp/index2.html
このところ、ちょくちょく赤坂に仕事で出かけるのだが、
TBS周辺の再開発には、あらためて驚かされる。
「ここはどこ?」状態(笑)
赤坂シアターってどこだ?って感じ。
開場18:30、開演19:00。ふつーの平日。
チケット代も、目玉が飛び出るぐらい高いし(S席1万500円!)、
ゆったり観られるんじゃないかな?と思っていたら、びっくり。
95%ぐらいの客の入り。ご年配のご夫婦、おばさま連れはわかるとして、
若いカップルや、女性一人(あ、私もか)も多く、
「そんなに、テンペストって売れたのか・・沖縄が好きなのか・・?」と
大いなる不思議な光景ではありました。
舞台はというと・・・・・。
原作は、3日徹夜で読破してしまったぐらいおもしろく、
展開が早く、小説の世界のなかにどっぷりと浸かったんですよね。
ま、だから舞台なんていうものも、観てみようと思ったのですが。
ひとことでは、言えないけど、言ってしまえば、
「なんだ・・・」
孫寧温と真鶴が宮廷のなかでの、ほとんどギャグのような早変わり、
煌びやかな首里城での宴、
朝薫の男の友情を超えた寧温への恋心、
聞得大君が平民の真牛となり、落ちぶれながらも持ち続けたオンナの気品、
尚泰王との間に生まれた王子とともに俗世で暮らす真鶴のたくましさ
・・・・
ま、いろいろ期待していたことは、あったのだけど、
どれも、肩透かしのような演出だったな。
ひととおりのストーリーは追っていたけど、それだけにどのシーンも
端折りすぎ。原作読んでないと、結構ストーリーについていくのが大変だったんじゃ?
そうした人のために、映像が多用されていたのか、
これは、映画なのか、ドラマなのか、舞台なのか??
って思うぐらいだったな。
幕が降りる回数も半端なく多かったし、幕前での演技も多かったし。
監督が堤幸彦だったからかしら?なんだか舞台を観ている気がしなかったな。
おまけに、仲間由紀恵と生瀬勝久とのカラミが多かったので、
まるで「ヤンクミと教頭」の掛け合いにしか、途中から見えなくなってしまった。
細かいところは、目をつぶるとして、残念だったのは、
せっかく首里城が舞台で、琉球ロマネスクと謳っているのに、チープだったこと。
エイサー隊は、もう少し人数をかけられなかったのか?
三線や太鼓は、テープでもいいけど、もう少し人数を割けなかったのか?
書割がほとんどないのはいいとして、代わりに使った映像が、これまたチープ。
もうちょいビデオ撮影に金をかけられなかったのかなあ。
ちっとも琉球の風や空気が舞台から感じられなかった。
最終盤の台本は、いただけなかったし。
・・・と、ついつい辛口になってしまうけど、
本当は、とっても楽しみにしていたのよね。それだけに・・・って。
席を変えて、2回は観に行こうと思っていたけど、もういいや。
上演は、28日(日)までです。
7月にBSプレミアムでテレビドラマとして放送されるそうです。
http://www.nhk.or.jp/dramatopics-blog/20000/67091.html
主演は、同じく仲間由紀恵さん。
舞台とどう違うのか、同じなのか、それは楽しみとしておきましょう